統計に「検定」ってがあるんですけど、
何だか分かり辛い、
って思う人もいると思います。
なぜ分かり辛いか考えてみたんですけど、
「検定」という用語が分かり辛いからではないでしょうか?
どういうことかといいますと、
「検定」って用語が日常生活でどんな感じに出てくるか
想像してみてください。
といった能力試験を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
ですので、統計で「検定」という用語が出てくると、
「え?漢字検定みたいなのが統計と関係あるの???」
って勘違いしてしまう人もいると思います。
統計でいう検定は「仮説検定」なんですけど、
「仮説検定」って用語も分かり辛いです。
「え?漢字検定みたいなのに、仮説がなんで出てくるの???」
って思う人もいると思います。
ですので、統計の検定を理解するための第1歩として、
検定という用語に慣れる必要があります。
検定の意味を辞書で引きますと、
一定の基準に照らして検査し、合格・不合格などを決定すること。
と書いてありました。
漢字検定の場合は
-
テストを受験して、採点してもらう。
-
合格点以上なら合格、そうでないなら不合格
ですね。
漢字に関する知識がどの程度あるのかを調べるためにテストをして、
そのテストの成績をもとに合格か不合格かを判断しているわけです。
しかし、テストで本当にその人の能力が測れるのでしょうか?
テストの問題が、
たまたま自分が知っている個所であったら高得点、
たまたま苦手な箇所が出たら低得点、
ってなってしまいます。
何が出題されるかによって、テスト結果は変わります。
テストの得点は能力を判断するための「証拠」ではありますが、
「能力そのもの」ではないのです。
漢字検定1級のテストに合格したとしても、
本当に1級の能力があるといえるのか、
ヤマが当たって1級の試験に合格しただけなのか、
分かりませんよね。
ここからが、重要なところです。
「仮説」が出てきます。
仮説:この受験生は1級の能力がある。
これは仮説ですので、本当かどうかは分かりません。
検定では、この仮説が正しいかどうかをテストで判断します。
合否の基準となる点よりもテストの結果が良ければ合格、
悪ければ不合格という感じです。
このことを「仮説」という用語を使って言い換えると、
テストの結果が基準点より良ければ
「仮説:この受験生は1級の能力がある」
って感じになりますよね。
仮説が正しいってことでいいんじゃないの、
って感じになりますよね。
検定を受験した際のテストの点は
「仮説」が正しいかどうかを判断するための証拠です。
仮説が正しいかどうかを調べる検定のことを
「仮説検定」といいます・・・・
という話で終わるのならば楽なのですが、
もう一つ、重要なことを理解しないといけません。
実は「仮説検定」は統計の専門用語なのです。
統計の話の中で「検定」という用語がどのように使われているのかを
理解しないといけないのです。
このことについては次回説明したいと思います。
質問などがありましたら、コメントよろしくお願いします。