くものしゅの日記

子育て中の ph. D.です。専門は確率統計.情報理論等

測定誤差の足し算。(分散を使わないで解説)

測定には誤差がつきものです。何を測定しても、誤差が発生するので、真の値は
測定値±誤差
という形になります。例えば、体重を測定した結果が50kgでも、実際の体重は
50±誤差
になります。誤差が 0.1kg 程度とすると
50±0.1kg
より、体重は 49.9~50.1 kg 程度といえます。
 
このように、測定値には誤差があるので、2つの測定値を足す場合は、誤差も足す必要があります。
 
誤差の足し算は普通の足し算とは違います。
普通の足し算は同じものをn回足すとn倍になります。例えば、7を2回、3回、4回と足すと、
7+7=2×7
7+7+7=3×7
7+7+7+7=4×7
・・・
のように、7を n回足すと n×7 になります。
一方、誤差の場合、n回足すと√n倍になります。誤差がeの場合、足し算は
e+e=√2×e
e+e+e=√3×e
e+e+e+e=√4×e
・・・
のように、誤差 e を n回足すと √n×e になる、と覚えてください。
誤差の足し算は次のように使います。
 
例:二人の体重を足す場合。
2人の測定結果を50kg, 60kg とし、誤差をeとすると、二人の体重は
50±e
60±e
と表せます。これを足すと
(50±e)+(60±e) =110 ±(e+e)
です。誤差の足し算は
e+e =√2×e
ですので、
110 ±√2×e
です。
√2=1.414
ですので、
110 ±1.414×e
です。例えば誤差が0.1kg程度とすると 、e =0.1 を代入して、二人の体重の真の値は
110±0.1414
程度といえます。
 
普通の足し算は
a+a=2×a
ですが、誤差の足し算は
e+e =√2×e
です。√2=1.414<2ですので、
誤差を足すと普通の足し算より小さくなります。なぜ小さくなるかというと、誤差は互いに打ち消し合うことがあるからです。
極端な例で説明します。
一人目、二人目の誤差が共に1の場合、誤差を足すと
1 + 1 = 2
となり、誤差は2になります。しかし、一人目、二人目の誤差が−1、1のときは
-1 + 1 = 0 
となり、打ち消しあって誤差が0になります。このように打ち消しあって誤差が小さくなることがあるので、誤差の足し算は普通の足し算より小さくなるのです。
 
まとめです。
  • 普通の足し算
    同じものをn回足すとn倍になります。
  • 誤差の足し算
    誤差を n回足すと√n 倍になります。
誤差がeの場合、足し算は
e+e=√2×e
e+e+e=√3×e
e+e+e+e=√4×e
・・・
のように、誤差 e を n回足すと √n×e になる、と覚えてください。
 
読んでくれてありがとうございます。
 
続く